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陸上競技部
~大事にしたい6つのポイント~

学業との両立

 本校は、多くの生徒が難関大学と言われる4年生大学を受験します。そのため、中学・高校どちらも、生徒は学業を第一に考えて入学してきます。また、本校にはスポーツを含む推薦入学制度はなく、生徒全員が学校生活で一定以上の学力を身につけることを求められます。以上のことから、本校のクラブ活動は、学業との両立が常に求められます。部活動だけ頑張ったり、いい成績を収めても、勉強に対する意識や取り組みのレベルが低いと、周囲から認められることはありません。
 陸上競技部では、日々の練習時間、練習日数、休養の取り方など、学校のルールを遵守した上で活動しています(詳しくはこちらのページを確認してください)。競技部である以上、個人の目標達成に向けて時には厳しい練習もありますが、メリハリのある部活動を実践することで、学業との両立を目指します。また、個人競技の特性を最大限に活かす為、個人の実情や希望に合わせて、日々の活動を個人にカスタマイズすることも可能です。もちろん、クラブとして一定のルールや方向性はありますが、学業と陸上競技をどちらも高いレベルで両立させるための意向であれば、そのことは尊重されます。

学校生活の充実

 桐朋という学校には、学業だけではなく、様々なことに熱中して取り組むことを推奨し、後押しする校風があります。クラブ活動だったり、委員会活動だったり、趣味だったり、何でもいいのです。そんな校風の中、陸上競技部では入部した生徒の日々の充実感を更に高める為の様々な取り組みを実施しています。
 
部員一人ひとりの充実感を高めるための一つのキーワードは、「手作り感」です。顧問から指示されたことだけに取り組むのではなく、部員たちも様々アイデアを出し、それを組織づくりに反映していきます。キャプテン、マネージャー、ブロック長などが集まって実施している主任会では、生徒からの様々な意見や要望を共有し、実現可能なものは速やかに実行するようにしています。「自分たちが陸上競技部をつくりあげている」という手ごたえは、大きく言えば学校生活の充実につながると考えているからです。

他学年との交流

 クラブ活動の魅力の一つに、同級生とのつながりだけではなく、上級生や下級生との交流が挙げられます。日中はクラスメイトや同級生と接することがほとんどですが、放課後、他学年の部員や仲間とともに活動する機会は、多様な人間関係に触れ、新たな人間関係をきずく絶好の機会となるでしょう。
 陸上競技部の活動は、中高全員での練習、中高別の練習、ブロック別(短距離・ハードル・長距離・跳躍・投てき)の練習など、共に練習するパートナーが様々に変化します。また、高校生が中学生に指導したり、中学生が高校生に質問したりといったことは、日常的によく見られる光景です。更に陸上競技部では、高校生は中学生の都総体へ、中学生は高校生の都総体へ応援・サポートをしに行きます。年に1度の取り組みですが、中高合わせて一つのチームであることを実感する機会となります。

中高6ヵ年を見通した育成

 例年5月に実施される高校都総体は、高校生にとってはもちろん、中学生にとっても意識してもらいたい大会です。その理由は、「桐朋中学高等学校陸上競技部の”チームとしての”集大成は、高校3年生で迎える都総体である」と位置付けているからです。最上級生が中心となり、桐朋陸上競技部はつくりあげられます。高校3年生で迎える都総体に向けて、個人の競技力だけではなく、チームとしての一体感も醸成させていきます。
 日々のトレーニングに関する基本的なコンセプトは、「中学では陸上競技全般に触れ、楽しみながら活動し、高校では自らの専門種目を決め、技能を高め、自己ベスト更新を目指す」ことと言えます。別の表現をすれば、中学生は高校生になって登るべき山を見つけるためにいろんな山を見て回る、高校生は、登りたい山を決め、必要な準備をし、実際に一歩ずつ登る、といったイメージです。もちろん、中学生でもより上位の大会に出場することを目指すことは悪くはありませんが、高校生になってより高い山に登ってもらうための準備期間と意識してもらいたいと考えています。
 中学生の特徴的な取り組みとしては、例年11月に実施している校内八種競技大会です。100m、300m、1500m、100mH、走高跳、走幅跳、砲丸投、ジャベリックスローを測定・点数化し、部内で競い合います。楽しみながら、特定の種目に偏らないオールラウンドな技術・体力の向上を目指します。一方、高校生では、基本となる専門種目を中心として、自己ベストの更新を目指します。目的意識がはっきりしてきて、中学生とは異なる、より力強い取り組みがみられます。成長期である中学生は、何もしなくても記録が伸びる時期でもありますが、高校生はそういう訳にはいきません。どうすれば自己ベストを更新できるのか、頭も使いながら考え、実行するプロセスを経験することが、本当の陸上競技の醍醐味です。成長期を終えた高校生からが、陸上競技を楽める時期と言えます。

指導者の熱意

 指導者として必要な資質はたくさんありますが、その中で最も大事にしたいことは、陸上競技部をより良くしていく熱意を持ち続けることだと考えています。
 「隣の芝はあおく見える」という言葉がありますが、我々は、隣の芝生があおく見えないように、自分たちのチームをより良くつくりあげる努力を積み重ねる必要があります。そういう意味では、本校陸上競技部は、選手・指導者ともに、自分たちのチームにプライドを持っていると確信します。そして、この陸上競技部を巣立った
卒業生たちも皆、とても立派な人物ばかりです。こんな素晴らしい桐朋陸上競技部を更に発展させていくことは、自分自身の使命でもあると考えています。幸い、桐朋に着任以来、熱意は少しも失われておらず、より高まってきていると自覚しています。

グラウンドや設備の充実

 陸上競技部は、毎日グラウンドを使用して活動することができます。そのため、放課後に場所を移動して活動する必要がありません。このことは当然のことのようですが、東京都内では、曜日ごとに各クラブに活動日が割り当てられている学校も多く、放課後、競技場などに移動して活動せざるを得ない場合も少なくありません。
 本校のグラウンドは、一周300mと直線120m×6レーンのトラック、跳躍練習をする者が占有して使用できる跳躍場を確保してあります。また、グラウンドだけではなく、トレーニングに使用する設備や道具も十分揃っており、不足があれば随時準備することができる環境にあります。東京都内にあっては、かなり恵まれていると言えます。
 手前味噌な言い方になりますが、本校のような推薦入学者のいない学校で一定の結果を出すことができるのは、日々、思い切り活動できるグラウンドや施設が整っていることに大きく支えられていると考えています。より詳しい練習環境については、こちらのページをご覧ください。